いまここで会える自然

初心者向けの、街中で楽しめる植物観察会「まちの植物はともだち」を主宰しています。

ヘクソカズラの隠れた腺毛は何のため?

中国から帰ってきたら、すっかりこの花の季節でした。

f:id:michi_kusa:20170726002540j:plain

▲どこでもよく見かけるヘクソカズラ

f:id:michi_kusa:20170726002616j:plain

▲こういう花ね。

f:id:michi_kusa:20170726002646j:plain

▲最近少しずつ回数を増やしている地域での初心者向けの植物観察会で、ほとんど毎回行っているのが、この葉っぱの匂い嗅ぎ。

 

くっさーい!という反応が多く(たまに良い匂いという方もいますが)寄せられますが、昔の人も同じように感じていたようで、その匂いがそのまま名前になっています。

 

ちょっと書きにくいですが、屁と糞の匂いがするからヘクソカズラ…。

f:id:michi_kusa:20170726002712j:plain

▲別名をヤイトバナ。これはこの花の白と赤がヤイト(お灸のこと)に見えることから。

f:id:michi_kusa:20170726002754j:plain

▲さらに別の名をサオトメカズラ。これは花を早乙女がかぶる笠に見立てたことから。

 

風流な別名もあるのに、なぜか一般的なのはヘクソカズラ。くさーいという特徴の方が分かりやすくて広がりやすかったのでしょうか。

 

さて、この花。その匂いを嗅ぐだけでも十分盛り上がるのですが、今回ももう一歩だけ踏み込んでみます。

f:id:michi_kusa:20170726002816j:plain

▲まずは花の側面をアップで。なんだこの白い球のような毛は!綺麗だ…。

f:id:michi_kusa:20170726002835j:plain

▲続いて花を正面から。

f:id:michi_kusa:20170726002859j:plain

▲なんという毛の形!ふさふさ!!

f:id:michi_kusa:20170726002927j:plain

▲この手前に出ているぎざぎざの線上の部分は「雌しべ」。

 

なんという驚きの造形。直径1センチほどの花の中心がこんな風になっているなんて。

 

ひとしきり驚いたなら、次に出てくるのはじゃあどうしてこんなに毛むくじゃらになっているんだろうという疑問。

 

この腺毛からはネバネバの粘液は出ているのだろうか。出ているとしたら何のためなんだろうか。

 

そういえば花の表面のビーズ状の毛は何の役割をはたしているのだろう。

 

雄しべはどこに?葉っぱはどうして臭いの?花の中心が赤い理由は?

 

なんて、ヘクソカズラ一つを取り上げたってこんなに出てくる謎の数々。

 

花の中心に毛が多いのはきっと花の内部(外からは見えないけど雄しべや子房など)を守るためなんだろうな。とか、赤い色はやはり虫から見えやすいようにだろうなとか、色々なことを勝手に考えていると、流れる汗も気にならなくなってくるから不思議。

 

身近な植物も、よくよく見れば謎だらけ。本当に、植物は楽しいですねぇ。